リポートリポート

♪ある日 森の中(町の中) …に出会った

出会いは突然にやってきました。鹿です。

 国道38号線浦幌森林公園入り口横にある「ザ・ベジタブルショップ21」に車を止めて買い物をしていると、視線を感じました。その方向に目をやると、なんと鹿がこっちを見ているではありませんか。「鹿だー!」すぐに携帯を取り出し、その姿を写真に収めます。大興奮でした。

 が。すぐにそれは珍しいことではない、ということを知りました。それどころか、鹿について話す浦幌の皆さんはどこか腹立たしげです。

 「おれの車は、鹿とぶつかって廃車になった」

 「釧路に行く道は鹿がいっぱいだから本当に気を付けて」

 「ライトにひかれて寄ってくるんだよ、迷惑」

などなど。鹿の悪口が止まりません!ごめんね、鹿たち。

 

 あまりいい印象ではないといえば、タンチョウヅル。「鶴の恩返し」でしか見たことのない私は、野生の鶴に大喜びでした。しかし農家さん方は「麦とか食べられちゃうから困るんだよ」と困惑顔です。一緒に暮らしているとそんな弊害もあるのね、と勉強になりました。ちなみに写真は一羽ですが、タンチョウヅルはつがいでいることが多いです。仲良く、刈られた後の麦畑でおやつタイムを過ごしています。

あとは、キツネ。こちらは、猫と同じくらいの頻度、いや浦幌においては猫よりも多く見かけるほどです。しっぽが長くて、トトトト…と歩いています。夜に車を走らせて、キラッと光る目はだいたいキツネです。

 余談ですが、以前住んでいた千葉県・市原市ではキジ、たぬき、もう少し山奥へ行くとキョンなどによく出会いました。ところ変われば、そこに住む動物も変わりますね。

 浦幌の皆さんには見慣れた動物たち。私も次第に慣れてきました。でも、まだひそかにこころの中では「あ!キツネ」となっちゃう、「うらほろいちねんせい」の私なのでした。

このコラムについて

15年勤めた教員を辞め、浦幌に飛び込んだ私が「うらほろいちねんせい」の目線でこの町をご紹介します。

著者紹介

(杉浦由記)

1986年広島県生まれ。10歳の時に、千葉県浦安市へ。
小学生の頃から、行事が好きで、仲間と共に何かを企画・運営することに夢中になった。
その経験から、小学校の教員を目指し、免許を取得。
東京都江戸川区、千葉県習志野市、市原市で15年間小学校の教員として働く。
教師として働く中で生まれた「本当に子どものためになる教育とは」「自分らしく働くとは」といった問いをもつように。
自問自答していたタイミングと、十勝うらほろ樂舎との出会いが重なり、2023年5月から浦幌へ。
現在は、自分自身の人間としての力を鍛えなおしながら、教育やスポーツを中心にたくましく豊かな人づくりに貢献できるよう奮闘している。
「出会いは必然」「思っていることは行動に表す」「人を大切にする」をモットーに頑張ります!

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